平田オリザ氏講演会「わかりあえないことから」

メディア創造学科名称変更記念 情報メディア学会 総会・講演会 平田オリザ氏講演会「わかりあえないことから」

メディア創造学科名称変更記念
情報メディア学会 総会・講演会
平田オリザ氏講演会「わかりあえないことから」

カテゴリー
講演会
講師
平田オリザ氏(劇作家/演出家/青年団主宰)
開催日時
2017年5月17日(水) 15:15〜17:00
場所
同志社女子大学 京田辺キャンパス 知徳館2階8号棟 C283
参加対象
在学生および一般 申込不要 入場料無料
主催
同志社女子大学 情報メディア学会
お問い合わせ
j-gakkai@dwc.doshisha.ac.jp(情報メディア学会)

講師プロフィール 平田オリザ氏

劇作家・演出家・青年団主宰。こまばアゴラ劇場芸術総監督・城崎国際アートセンター芸術監督。1962年東京生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。1998年『月の岬』で第5回読売演劇大賞優秀演出家賞、最優秀作品賞受賞。2002年『上野動物園再々々襲撃』(脚本・構成・演出)で第9回読売演劇大賞優秀作品賞受賞。2002年『芸術立国論』(集英社新書)で、AICT評論家賞受賞。2003年『その河をこえて、五月』(2002年日韓国民交流記念事業)で、第2回朝日舞台芸術賞グランプリ受賞。2006年モンブラン国際文化賞受賞。2011年フランス国文化省より芸術文化勲章シュヴァリエ受勲。東京藝術大学COI研究推進機構 特任教授、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター客員教授、四国学院大学客員教授・学長特別補佐、京都文教大学客員教授、(公財)舞台芸術財団演劇人会議理事長、埼玉県富士見市民文化会館キラリ☆ふじみマネージャー、日本演劇学会理事、(財)地域創造理事、豊岡市文化政策担当参与。

情報メディア学会 総会・茶話会

総会 17:00〜17:15 京田辺キャンパス 知徳館2階8号棟 C283
参加対象:情報メディア学科在学生
講演会終了後、同じ会場で行います。情報メディア学科生は必ず出席してください。

茶話会 17:25〜18:25 友和館3F 生協食堂
軽食を頂きながら交流会を行います。
講演者の平田氏もご出席されますので、ぜひご参加ください。

REPORT

劇作家・演出家の平田オリザさんに「わかりあえないことから」と題してご講演いただきました。

高校時代には自転車で世界旅行をされ、大学在学中には韓国の大学に留学をされ、様々な国の人たちと交流を深めてこられた平田さんは、国内外で劇作家・演出家として活躍される一方、演劇ワークショップを開催するなど、さまざまな文化事業に携わっておられます。今回の講演では、異なる文化を持つ人とのコミュニケーションにおける課題についてお話いただきました。

同じ行動やせりふでも、国や地域、生まれ育った環境や立場の違いによって、その意味が変わり、違うメッセージが届いてしまいます。どのようなつもりでその言葉をつかっているかという話し言葉の個性の総称を「コンテクスト」と呼び、同じ言葉でも文化によってとらえかたが違うことを「コンテクストのずれ」と呼びます。「相手の気持ちや立場になりなさい」と言われることがありますが、「コンテクストのずれ」を完全に理解することは非常に難しいことです。ただ「ずれ」があることをふまえた上で、共有できる部分を探していくことこそが重要であり、平田さんはどこが違うのか、なにが違うのかという視点から共感できるところを探していくことから始めては、とおっしゃいます。
現代に世界で起こる出来事を見ると、「コンテクストのずれ」を持つ者同士が対立する状況も少なくありません。それでも私たちは世界の人びとと仲良くなり、困難を乗り越えなくてはならないグローバル時代に生きています。相手の気持ちになりきろうとしたり、完全に分かってもらおうとするのではなく、「わかりあえないこと」を前提にわかりあえる部分を探りながら対話を始める。そう考えることでコンテクストのずれを乗り越え、世界と繋がっていけるということが、講演を通して学生に伝わったのではないでしょうか。

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